医療TOPICS

目指せ!専門・認定薬剤師 vol.1スポーツファーマシスト③

要約すると

  • 『目指せ!専門・認定薬剤師』シリーズでは、薬剤師のさまざまな専門・認定薬 剤師制度について、その資格を有し現場で活躍中の先生に紹介していただきます 。
  • 今回の専門・認定薬剤師のテーマは「スポーツファーマシスト」です。3回に分 けてこの資格の魅力をお話します。この機会にスポーツファーマシストを目指してみませんか?

薬剤師のはつみさんは、スポーツファーマシストに興味があるようです。実際に、スポーツファーマシストとして活躍している先輩薬剤師に、話を聞いてみることにしました。
今回の先輩薬剤師は、遠藤敦先生(株式会社アトラク 代表取締役社長)です。

 

 

はつみさん:はつみ薬剤師
先輩!「スポーツファーマシスト」のシリーズ最終回です。
先輩が思い描くスポーツファーマシストとは?そして薬剤師とは??

 

先輩薬剤師:男性薬剤師3
スポーツファーマシストの現在から近い未来の主な活動内容と活躍の場所については前回触れましたが、今後、東京オリンピック・パラリンピックを経てその先にある未来について語りたいと思います。

 

オリンピックに向けて~
スポーツファーマシストとして、薬剤師としてできること。すべきこと

まずはオリンピック・パラリンピックがひとつのチェックポイントとなりますが、このイベントはただのスポーツの祭典ではありません。

オリンピズムが求めるのは、文化や教育とスポーツを一体にし、努力のうちに見出されるよろこび、よい手本となる教育的価値、普遍的・基本的・倫理的諸原則の尊重などをもとにした生き方の創造である。(オリンピック憲章1996年版より引用)

上記にあるようにオリンピックが目指すものは生き方、すなわち人生の価値の創造なのです。

これは医療人の仕事に通じるものが有ります。患者さんの正しい服薬への支援を通して行うQuality of Lifeの向上、薬の正しい飲み方や健康管理、薬物乱用などに対する倫理的、教育的な指導をする学校薬剤師。薬剤師の活動はまさにオリンピックの価値そのもの。
この活動を世界に対してアピールできるようにスポーツのチャネルとつなぐのがスポーツファーマシストの一つの大事な仕事ではないかと思います。

世界にアピールできる日本ならではの大事な文化。
おもてなしの心

東京オリンピック・パラリンピックの招致プレゼンテーションの際には日本はおもてなしの心と、ドーピングに対してクリーンな点をアピールしました。
現時点ではごく一部のスポーツファーマシストのみがドーピングに関する相談を受けることが多い状況ですが、この先、スポーツファーマシストが選手に対して教育やサポートをしていく機会は増えていくと予想しています。

また、日本の薬剤師は海外に目を向けることはあまり多くありませんが、日本の薬局も携帯電話に例えればガラパゴス化していることも、良い意味で世界にアピールできる大事な文化だと考えています。
海外では薬を瓶のまま患者さんへ渡す国も多い中、用法ごとに薬をまとめた一包化を行え、さらに細かく薬の量が設定でき、かつ正確に分配できる自動分包機がほぼ全ての薬局に備えられています。
その飲みやすさを重視した姿勢や、実用可能な値段で販売されているモノづくりの技術力も世界的には非常にハイレベルだと考えています。
さらにいま、在宅での薬の支援をしている薬剤師もどんどん増えてきました。このモノづくりに裏付けられたおもてなしの専門家は世界へ誇れるプロフェッショナルであると思います。

世界に必要とされる薬剤師に!そしてスポーツファーマシストに!

また、薬剤師は薬を作るだけではなく、教育や環境衛生などについても大きな職能を発揮します。
スポーツに力を入れる発展途上国に対しても、スポーツファーマシストという立ち位置がその国の教育や環境整備についてもその後の未来で大きな支えとなる可能性も大きくあると考えています。

飛躍した妄想だと感じる方も多いかと思いますが、東京オリンピック・パラリンピック招致の際の日本のキャッチフレーズは「今、ニッポンにはこの夢の力が必要だ」でした。
薬剤師も、今までしっかりと足元を固めて患者さんに寄り添って健康を守ってきた堅実な力は引き続き必要ですが、五輪までのあと5年、ちょっと大きな夢を見ても良いのではないでしょうか?今までのように正確に速く飲みやすい薬を作り、わかりやすい説明を心がける薬局から、沢山の挑戦と、数多くの失敗の中にあるたった一つの金メダルを目指すスポーツの世界へ。

「今、薬剤師にはこの夢の力が必要だ」

スポーツファーマシストにはドーピングの相談や教育の先にも、私にも想像できない未来の可能性があると信じています。

 

はつみさん:はつみ薬剤師
スポーツファーマシスト誕生の背景や、実際の相談事例、そして可能性について、お話いただきありがとうございました。
ところで、スポーツファーマシストには、どうすればなれますか?

 

先輩薬剤師:先輩薬剤師
スポーツファーマシストになるには…
毎年4月にスポーツファーマシスト事務局より募集のアナウンスが有りますのでそこにエントリーすると、基礎講習会、実務講習会がEラーニング受講できます。その後2月にweb上で到達度確認試験があり、合格することにより認定となります。
新卒の薬剤師さんでも申請出来ますので是非申し込んで見てください。